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ベトナムではテト(旧正月)が近付くと、出産時期をテトの前または後にずらして欲しいと医師に頼み込む妊婦が増える。生まれた干支によって、運勢が左右されると信じられているためだ。
ホーチミン市医科薬科大学病院産婦人科長のグエン・フウ・チュン医師は、24日に診察した妊娠39週の妊婦からテト(2022年は新暦2月1日)前に出産したいと打ち明けられた。「寅年生まれの女の子は苦労する」と信じられていることや、早く産んでテトにはゆっくりしたいことが理由だという。診察の結果、母子共に健康で出産の基準を満たしていたため、帝王切開手術を行った。
チュン医師は、同じくテト前の出産を希望した2人の妊婦については、「妊娠34~38週で母子の安全が確保できないため、帝王切開を拒否せざるを得なかった。2人にリスクを説明して納得してもらった」と話した。
チュン医師によると、母子共に安全な出産をするためには十分な妊娠齢に達する必要があり、世界の主な産婦人科組織はそれを妊娠39週以上と規定している。妊婦に健康上の問題があり、母子の生命が脅かされる場合に限り、39週未満の帝王切開を検討するとしている。
ベトナムの干支については、ベトジョーライフ(VIETJO LIFE)の「ベトナムの十二支~ヒツジはヤギ、ウサギはネコ~」、「干支で相性が決まる!?~ベトナムの人間関係の潤滑油~」を参照。