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テト(旧正月)の大型連休が目前に迫り、全国各地では里帰りを始める人々が増えている。そんな中、一部の地方自治体が新型コロナ対策と称し、感染者が多い都市部からの帰省者がいる世帯を施錠して外出できないようにしたことが分かり、大きな波紋を呼んでいる。
北中部地方タインホア省ティエウホア郡ティエウフー村(xa Thieu Phu, huyen Thieu Hoa)では、約30世帯が前述の理由で、村の幹部に自宅ドアまたは門を外から施錠された。
帰省者は、感染流行レベルがレベル3(高リスク:オレンジゾーン)、またはレベル4(超高リスク:レッドゾーン)の地域から帰ってきた人々とされている。施錠された世帯は、生活必需品を買いに行くことも出来ず、親類や隣人、村の幹部に電話して購入代行を頼まなければならなかった。
これについて、同村人民委員会のホアン・ゴック・リン主席は、出稼ぎ労働者が2000人以上もいるため、感染予防対策をとる必要があるとし、施錠は「同意の上」と説明した。
しかし、村民からの抗議を受けたティエウホア郡人民委員会が14日、ティエウフー村人民委員会に対し、施錠した世帯のドア・門の鍵を即刻開錠するよう指示した。
前述のようなケースは各地で発生しており、北部紅河デルタ地方タイビン省キエンスオン郡ナムカオ村(xa Nam Cao, huyen Kien Xuong)では、一家4人(祖父母と孫2人)が自宅ドアを村の幹部に施錠され、閉じ込められていた。
同地方ハイフォン市のレッドゾーン地区から村に里帰りした孫2人は、いずれも新型コロナ検査で陰性判定だったにもかかわらず、村の幹部が「念のため」として施錠。開錠されたのは1週間後だった。