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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、多くの省・市が2022年のテト(旧正月)に打ち上げ花火を実施しないことを発表した。そのためか、国防省傘下のZ121工場(東北部地方フート省フート町フーホ村=xa Phu Ho, thi xa Phu Tho)が製造する打ち上げ花火(爆発音なしの花火)が人気を博している。
Z121工場は、ベトナム国内で花火の生産販売が認められている唯一の施設として知られる。
Z121工場が市場に売り出す爆発音なしの打ち上げ花火は2種類あり、公式販売価格はそれぞれ30万8000VND(約1550円)、33万VND(約1660円)となっている。しかし、需要に供給が追い付いておらず、闇市場では2~3倍の価格で売られている。
公式代理店で購入できず、フェイスブック(Facebook)などを通じて偽造品を購入してしまうことを懸念し、「新型コロナ禍の今年のテトこそ、おうちで打ち上げ花火を」と、Z121工場にわざわざ足を運んで花火を買い求める人が増えている。
15日には工場前に長蛇の列ができ、商品も売り切れたため、工場は16日に販売を一時停止。翌17日に販売を再開した。
ベトナムでは、1995年から花火や爆竹などの製造・販売・運搬・貯蔵・利用が厳格に禁止されているが、爆竹などの管理・使用に関する政令第137号/2020/ND-CP(2021年1月11日施行)で一部が緩和され、一般人でもテトや誕生日などに爆発音なしの花火を使用することが可能になった。