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北中部地方タインホア省ノンコン郡(huyen Nong Cong)で新型コロナウイルスワクチン接種後に複数人がアナフィラキシーショックを起こした件で、新たに1人が死亡し、死者は合わせて3人となった。
ノンコン郡医療センターは23日、郡内のキムベト履物(Vietnam Kim Viet Footwear)で従業員向けの職域接種を実施。ワクチンは中国シノファーム(Sinopharm=中国医薬集団)製の「ベロセル(Vero Cell)」を使用した。
接種を受けた約400人のうち、30人に異常な症状が出て、このうち5人がアナフィラキシーショックを起こし、現場で応急処置を施された後、病院に救急搬送された。
アナフィラキシーショックを起こした5人は集中治療を受けたが、2人が24日午前に、さらに1人が同日午後までに死亡。死亡した3人はいずれも女性で、年齢は29~30歳。なお、この職域接種で異常な症状が出た患者の年齢は25~30歳で、大半が女性だった。
搬送された患者のうち9人は引き続きタインホア省総合病院で治療を受けているが、うち1人が重体となっている。軽症の患者はいずれも容体が安定しているという。
同省では23日に多くの接種会場でベロセルが使用されたが、キムベト履物以外の会場では大きな問題が発生しなかった。今回の件を受け、同郡はベロセルの使用を一時停止している。
同省保健局は現在、原因究明を急いでいるが、キムベト履物で使用されたワクチンのロット番号、供給元、接種実施プロセスなどについては詳細が明らかにされていない。
保健省は、ハノイ市バックマイ病院に対し、救急蘇生分野で豊富な経験を有する医師と看護師をタインホア省に派遣して支援するよう指導。
また、同郡当局は死者の埋葬を支援し、補助金として遺族にそれぞれ5000万VND(約25万4000円)を支給することを決定した。同社は遺族にそれぞれ1億VND(約51万円)を支給し、犠牲となった人々の子供が18歳になるまでの養育費を支援する方針を示している。