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国家医学研究道徳評議会はこのほど、地場ナノゲン社(Nanogen、ホーチミン市)が製造する新型コロナウイルスワクチン「ナノコバックス(Nanocovax)」の第3a期臨床試験の中間結果報告を承認した。
第3期臨床試験では、18歳以上のボランティアの被験者約1万3000人にワクチンを接種して、安全性と免疫原性、有効性を評価している。このうち第3a期では1000人を対象にワクチンを2回接種した結果、レベル2の副反応が2人に出た(いずれも回復済み)ほか、痛みやかゆみ、腫れ、吐き気、発熱などの副反応があった。抗体の濃度は接種前に比べ218.93倍に増加し、血清転換率は99.2%に達した。安全性と免疫原性が要求に達していることが確認されたとしている。
この結果を受けて研究グループは、1万2000人を対象にした第3b期臨床試験の実施と、ワクチンの条件付き緊急使用許可を提案している。
一方、医薬品流通登録証明書発行諮問評議会は29日に会議を開き、国家医学研究道徳評議会が承認した第3a期臨床試験の中間結果の報告をふまえ、ナノゲンに対して重篤な副作用や免疫原性に関する情報を追加で提出するよう求め、現時点ではまだ緊急使用許可を提案しないこととした。書類が整い次第、諮問評議会は保健省にワクチンの緊急使用許可を提案することになる。
ナノコバックスは、開発中の国産ワクチンの中で進展が最も速い。ナノゲンは、年内に1億回分のワクチンを供給できるとし、1回分を12万VND(約580円)で販売する予定だ。27日までにベトナムは2700万回分の各種ワクチンを受領し、うち1900万回分を接種した。