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ハノイ市人民委員会は10日朝、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の外出規制として市民の外出時に提示を義務付けていた書類一覧のうち、当直スケジュール・勤務スケジュール・業務分担書類を除外した。
市はこれに先立つ8日夜に関係機関宛てに公文書を送付。この中で、一部の市民が不適切な目的で通行許可証を利用して外出していると指摘し、9日から23日午前6時までの期間に外出する市民に、地元当局が発行した、または承認した通行許可証に加え、身分証明書、勤務先が発行した当直スケジュール・勤務スケジュール・業務分担書類を提示させる形で取り締まりを強化するよう指導した。
この急な規定変更により、翌9日には各検問所で交通渋滞が発生したほか、街区・村レベルの人民委員会庁舎に通行許可証の発行を求める市民が大挙して押し寄せたため、各地で密が発生。ソーシャルディスタンスが守られず、感染リスクの拡大が懸念されていた。
こうした状況を受け、市は外出時に提示を求める書類のうち、混乱を招いていた当直スケジュール・勤務スケジュール・業務分担書類の提出に関する規定の削除を決定。提示を義務付ける書類は、これまで通り、身分証明書(IDカードやパスポートなど)と通行許可書のみとした。
通行許可証については、市内の公的機関・組織および営業継続が認められた企業が、その長の責任のもとで発行し、適切な目的で使用する責任を負うこととした。
なお、市は必要な場合に監視・事後検査を実施するため、各機関・組織・企業は、外出するスタッフのリストと生産経営計画に関する書類を街区・村レベルの人民委員会に送付して承認を得る必要がある。