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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第4波で市中感染者数が急増しているホーチミン市では、感染症対策により流通網に大きな影響が出ており、食品の供給が不足している。こうした中、ホーチミン市交通運輸局は19日、高速船で南部メコンデルタ地方から同市まで食品を輸送する事業を開始した。
同事業では、グリーンラインズDP(GreenlinesDP)の高速船5隻を使用し、南部メコンデルタ地方のロンアン省・ティエンザン省・ベンチェ省・ビンロン省からホーチミン市1区バクダン船着場まで食品を輸送する。高速船は通常は旅客輸送用として運航しているが、新型コロナの影響で運休中だ。
高速船は旅客輸送用を貨物輸送用に改造し、1隻につき1回で20tを輸送することが可能。高速船は米や即席めん、乾燥ビーフン、精肉、鮮魚、卵、野菜、果物などの食品のほか、感染症対策で使用される医療機器・物資も輸送し、優先的に移動できる。
ホーチミン市商工局によると、厳格な感染症対策により移動が制限され、多くの伝統的市場も一時閉鎖されているため、同市では一部の食品の供給が不足している。野菜は1日1500t、卵は1日40万個が不足している状況だ。