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南中部沿岸地方ビントゥアン省ファンティエット市のビントゥアン省総合病院で1日夜、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として病院内で隔離されていた患者とその家族など計約500人が脱走し、周辺は一時騒然となった。
同病院ではこれに先立つ6月23日、産科の医師(女性・38歳)が新型コロナウイルスに感染したことが確認された。
これにより、翌6月24日午前0時から産科が完全に封鎖され、病院全体で患者の受け入れを一時停止。感染者・感染疑い者の行動歴の追跡と新型コロナウイルス検査の実施のために医療スタッフと患者、患者を看病する家族など合わせて約1600人が病院内で隔離されることになった。
しかし、隔離期間中の7月1日午後7~8時ごろに患者約300人とその家族ら約200人の計約500人が、塀に開いた穴を通ったり、高さ約2mの柵をよじ登ったりして病院外に脱走した。脱走者は完全封鎖された産科以外の場所で隔離されていた人々で、いずれも新型コロナウイルス検査で2回の陰性判定が出ていた。
病院はこの出来事について同省保健局に報告し、地元当局に脱走者のリストを送付し、監視を引き継ぐよう要請した。脱走者らは7月7日まで自宅で隔離を続けることが求められる。
病院は医療スタッフ・患者・家族ら約1100人を引き続き管理している。このうち5人が新型コロナウイルスに感染し、治療を受けている。