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ベトナム科学技術研究所(VAST)傘下の化学研究所はこのほど、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療に効果があるとされる治療薬「ファビピラビル(Favipiravir)」の合成に成功したと発表した。
ファビピラビルは、富山大学医学部の白木公康名誉教授と富士フイルム富山化学が共同開発した核酸アナログでRNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤で、「アビガン(Avigan)」という商品名でも知られている。
化学研究所によると、ファビピラビルは、同じく新型コロナの治療に効果がある抗ウイルス薬「レムデシビル(Remdesivir)」と同様の作用機序を持つ経口錠剤で、これまでに日本やロシア、イタリアなどで使用されている。
化学研究所の化学者たちは、ファビピラビル合成プロセスの完成、およびその規模の拡大を目指して研究を続けていく方針。ただし、ファビピラビルについては、昨年末から多くの医師が新型コロナの治療薬として使用することを「推奨しない」としている。