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地場ナノゲン社(Nanogen、ホーチミン市)が開発中の新型コロナウイルスワクチン「ナノコバックス(Nanocovax)」の臨床試験を管轄する国防省傘下の軍医学院は10日、第3期臨床試験を開始した。
ブオン・ディン・フエ国会議長、国防相、保健相などが同日午後にハノイ市の軍医学院の実験室を訪れ、同事業に携わる科学者や医師、被験者を激励した。
第3期臨床試験では、被験者計1万3000人を2つのグループに分けて、25mcgのワクチン(第2期臨床試験の結果で最適とされた量)とプラセボ(偽薬)の接種を行う。これまでに約6500人のボランティアが集まっている。
第3期臨床試験の被験者の年齢は18歳以上とし、上限は設定しない。これまでに応募があったボランティアの中で最年長は83歳となっている。今回の試験では高血圧や糖尿病などの慢性疾患のある被験者にもワクチンが投与される。
順調に進めば、第3期臨床試験は9月末までに完了する。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第4波が国内で急拡大している中、保健省はナノコバックスについて緊急措置としての使用許可を検討中だ。
緊急使用が承認されれば、ナノゲンは2021年中に5000万回分、2022年にさらに1億回分を製造することが可能で、国内需要に対応できるものと期待される。