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ホーチミン~チュンルオン間高速道路における通行料徴収権の違法販売および徴収額過少申告に関する事件の控訴審で、ホーチミン市上級人民裁判所は21日、一審判決を支持する判決を下した。
国防省傘下のタイソン総公社(Thaison Group)元会長 兼 社長のディン・ゴック・ヘ被告(男・50歳)は、詐欺・資産横領罪および職権を乱用し営利目的で他人に影響を及ぼした罪で終身刑を言い渡された。民事上の損害賠償について、裁判所はヘ被告に対し7250億VND(約34億5000万円)を国に払い戻すよう命じた。
一審判決を不服として控訴した他の被告についても、裁判所は減刑しないこととした。
ホーチミン~チュンルオン間高速道路は、ホーチミン市と南部メコンデルタ地方ティエンザン省を結ぶ全長63kmの道路で、2010年に開通した。事業主は交通運輸省傘下のクーロン総公社(Cuu Long CIPM)。交通運輸省は2012年、投資金回収のために通行料徴収権を販売すると発表した。
当時交通運輸相(2011年8月~2016年4月)を務めていたディン・ラ・タン被告(男・61歳)はその際に自身の立場を悪用し、ヘ被告の所有するイエンカイン製造貿易サービス(Yen Khanh Manufacturing Trading Service)が徴収権(期間:2014年1月~2018年12月)を落札できるよう入札操作を指示していた。
イエンカイン製造貿易サービスは財務状況が劣悪で、落札後も購入代金の支払いを渋り2017年になってようやく決済を完了したほか、会計ソフトのデータを改ざんするなどして徴収額の過少申告を行っていた。ヘ被告らはこの事件で国から7250億VND(約34億5000万円)を横領した。
一方、タン被告は公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪に問われ、禁固10年の判決を受けた。残る18人は、執行猶予付き禁固2年~禁固10年の判決となった。