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ホーチミン市タンソンニャット国際空港では、離着陸する旅客機のコックピットにレーザー光線が照射される事件が続発している。
直近では4月29日午前2時55分頃、カタールのドーハ発ホーチミン行きのカタール航空(Qatar Airways)QR8970便が、滑走路から約16km離れた高度1200mの地点で北側からレーザー照射を受けた。同空港では2020年12月からこれまでに8回のレーザー照射事件が起きている。
交通運輸省傘下のベトナム航空局(CAAV)によると、離着陸の態勢に入った航空機のコックピットにレーザーを照射する行為は、パイロットが集中力を失い、一時的に目が見えなくなることがあるため、航空の安全にとって重大な脅威となっている。
民間航空分野における違反の行政処分に関する政令第162号/2018/ND-CPは、離着陸や空港内を移動中の航空機に影響を及ぼすレーザー光線使用行為について、3000万~4000万VND(約14万3000~19万円)の罰金を科すと規定している。
国家民間航空安全委員会とCAAVは、各地方の空港管理機関に対し、これまでに何度もレーザー照射の防止・阻止の対策を要請してきたが、実際には照射行為者の発見と処分は困難なのが現状だ。