(C) baogiaothong |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により最も深刻な影響を受けたのは交通運輸分野の労働者だったことが、ベトナム労働組合総連盟の調査で分かった。
この調査は、国内の企業など124組織の労働者計11万5000人以上を対象に実施したもの。
調査結果によると、新型コロナの影響により全国的な社会的隔離措置が適用された2020年4~5月に「仕事上で影響を受けた」と回答した労働者は全体の70%近くに達した。このうち、「交代で休んだ」との回答が38.9%で、「一時的に休んだ」が26.4%だった。
収入について、全体の50%が「給与を削減された」と回答。中でも交通運輸分野で「給与を削減された」と回答した労働者の割合は80.4%に達し、他分野の平均値を大きく上回った。交通運輸分野をセクター別でみると、社会的隔離措置適用期間における民間セクターの労働者の給与削減幅は▲90~100%に達した。
交通運輸分野を輸送方式別でみると、航空業界が特に深刻な影響を受け、パイロットや客室乗務員(CA)など飛行業務関連の労働者のほぼ全員が休業を余儀なくされる時期もあった。
一方、新型コロナによる海運業界への影響は限定的だった。同業界は貨物輸送がメインとなるため、新型コロナの影響が続く中でも貨物取扱量は小幅ながらも成長を維持し、労働者の収入も安定していた。