(C) vnexpress |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国内1342人目の感染者となったベトナム航空[HVN] (Vietnam Airlines)の客室乗務員が自宅隔離中に外出し、市中感染を引き起こした事件で、ホーチミン市人民裁判所は30日、ズオン・タン・ハウ被告(男・29歳、ホーチミン市ホックモン郡在住)に執行猶予付き禁固2年の判決を言い渡した。
被告は2020年11月14日に日本からベトナムへ入国した後、HVNのパイロットおよび客室乗務員用の隔離施設で隔離措置を受けていた。新型コロナウイルス検査で2度の陰性判定が出たため、帰宅して引き続き自宅隔離を受けることになったが、この間に外食したり、大学で講義を受けるなどして、3人に新型コロナウイルスを感染させた。この他、接触者らの新型コロナウイルス検査や隔離にかかった費用として45億VND(約2140万円)の損害が発生したとされている。
被告は刑事法第240条に触れ、「危険な感染症を他人に感染させた罪」に問われていた。刑事法第240条の量刑は、罰金2000万~2億VND(約9万5000~95万円)、禁固1~12年となっている。
裁判所は、◇被告が捜査に協力的だったこと、◇前科がないこと、◇父親が重病を患っていること、◇家族の稼ぎ頭であることなど、酌量すべき事情があるとして、比較的軽い刑とした。なお、裁判所はこれらの事情を踏まえ、被告に対し罰金を科さないことを決めた。