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台風9号(アジア名:モラヴェ、日本では台風18号)が28日、南中部沿岸地方のクアンナム省からビンディン省にかけての地域に上陸し、午前10時から午後4時過ぎまでの7時間近くにわたって豪雨と強風が同地方を襲った。
これにより、家屋5万6163軒の屋根が吹き飛ぶ被害が発生。最も大きな被害を受けたのは同地方クアンガイ省で、家屋約5万3400軒の屋根が吹き飛ばされた。民家だけでなく、チュライ空港(クアンナム省)のターミナルの屋根も強風で吹き飛んだ。現在、復旧工事が急ピッチで進められており、30日午後4時には営業を再開する見通し。
気象当局は28日から29日にかけて、北中部地方トゥアティエン・フエ省から南中部沿岸地方フーイエン省にかけての地域で200~400mmの雨量、南中部高原地方の北部で150~250mmの雨量が観測されると予想。28日から31日にかけては、北中地方ゲアン省の南部と同ハティン省で500~700mmの雨量、同クアンビン省と同クアンチ省で200~400mmの雨量がそれぞれ観測されると予想している。
影響を受ける地域の河川が増水し、水力発電所などもダム決壊を防ぐために貯水湖の水門を解放して放流しているため、自然災害防止中央指導委員会は28日午後9時ごろ、南中部沿岸地方ダナン市、同クアンナム省、同クアンガイ省、南中部高原地方コントゥム省の関連機関・組織宛てに緊急公電を送信し、住民の避難など洪水対策を促した。