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財政省傘下の税務総局によると、2020年1~9月期における個人所得税の徴収額は前年同期比+7%増の90兆1140億VND(約4120億円)へと小幅に増加し、年間計画の70%だった。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により一部の労働者が離職を余儀なくされたことや、個人所得税の基礎控除額および扶養控除額の引き上げに関する国会常務委員会の決議が今年7月1日に施行されたことが、個人所得税の徴収額にマイナスの影響を及ぼしている。
しかし、2020年のテト(旧正月)賞与など、2019年の実績に基づき決定され2020年1~3月期に支払われた収入による個人所得税の徴収額が前年同期比+17%増加したほか、株式市場も活性化したことで株式取引などに係る個人所得税の徴収額が増加したことが、新型コロナ禍や基礎控除額および扶養控除額の引き上げによる影響を相殺する形となった。
賃金に係る課税収入がある労働者数は2014年の400万人近くから2019年に680万人へと増加し、2019年における賃金に係る個人所得税の徴収額は79兆VND(約3600億円)と、2012年の35兆VND(約1600億円)の2.3倍に膨らんだ。
なお、個人所得税による歳入は国家予算歳入の約7~8%に寄与している。