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世界銀行(WB)は22日に発表した「沿岸地域の災害抵抗力の強化」に関するレポートで、「ベトナムの沿岸地域は自然災害の被害を受けやすいが、リスク管理対策が十分ではない。災害抵抗力の強化戦略を構築をしなければ、次の10年で数十億USD(10億USD=約1050億円)を自然災害によって失う恐れがある」と指摘した。
レポートによると、沿岸地域の住民1200万人が台風や洪水の影響を受けやすい地域で暮らしている。35%の住宅は、浸食が進む海岸地域にある。毎年平均で、国内総生産(GDP)の0.5%に相当する8億5200万USD(約894億円)と31万6000人の雇用が、洪水の影響を受けている。
世銀はベトナムのリスク管理プログラムについて、過去10年で進展があったものの、インフラの建設基準や安全基準に関する規則の実行が効果を上げていないとし、例として海岸堤防の3分の2が安全基準を満たしていないことを挙げている。
レポートは、緊急に展開すべきアクションプランとして、◇自然災害に関するデータベースの構築、◇地域別計画におけるリスク要因の検討、◇インフラの災害抵抗力の強化、◇自然災害対応能力の向上など5項目を提示している。