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自然災害防止中央指導委員会が11日夜に発表したところによると、6日から続いている熱帯低気圧による豪雨が北中部地方、南中部沿岸地方、南中部高原地方の広範囲に大きな影響を与えている。
12日までに、豪雨の影響により17人が死亡、13人が負傷、4万9700人が避難した。死者は北中部地方クアンビン省、同クアンチ省、同トゥアティエン・フエ省、南中部沿岸地方クアンガイ省、南中部高原地方ザライ省、同ダクラク省、同ラムドン省の住民だった。
これとは別に、トゥアティエン・フエ省フォンディエン郡(huyen Phong Dien)では12日午前8時ごろ、産気づいて病院に向かう途中だった妊婦が濁流に呑み込まれて行方不明になるという事故も発生した。
北中部地方ハティン省、クアンビン省、クアンチ省、トゥアティエン・フエ省、南中部沿岸地方クアンナム省、同ダナン市を中心に、206村・街区の民家10万軒以上が0.3~3.0m冠水した。
中でも最も大きな被害を受けたのは、◇トゥアティエン・フエ省:5万3000軒、◇クアンチ省:3万6000軒、◇クアンビン省:1万4700軒だった。トゥアティエン・フエ省フエ市の中心部は0.5~1.8m冠水したほか、クアンチ省ドンハー観測所では8日午後1時ごろに深さ4.69mの洪水を観測し、1983年に観測された4.58mを上回った。
さらに、11日昼ごろには台風6号(アジア名:リンファ、日本では台風15号)がクアンナム省とクアンガイ省に上陸。現在は、12日午後に南シナ海で発生した台風7号(アジア名:ナンカー、日本では台風16号)が北部から北中部の地域に接近している。
ベトナム国立水文気象予報センターによると、13日まではクアンビン省、ビンディン省、フーイエン省で300~500mm、クアンチ省とクアンガイ省で400~600mm、トゥアティエン・フエ省からクアンナム省にかけての地域で500~700mmの雨量が観測される見通しで、中部での洪水は翌週まで続くと予測されている。