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ホーチミン市1区のドゥックバー(聖母マリア)教会を望むレズアン(Le Duan)通り8-12番地にある面積5000m2近い一等地の違法販売事件で、ホーチミン市人民裁判所は20日、同市人民委員会元副主席(2011~2015年任期)のグエン・タイン・タイ被告(男・68歳)を含む被告5人に有罪判決を下した。
問題の一等地を国から割り当てられた商工省傘下の企業4社は、この土地を提供する形で「ラベニュー(Lavenue)」という会社に出資し、その後外部に出資持分を全て譲渡する手口で売りさばいた。
ラベニューの現在の株主構成は、キドグループ[KDC](Kido Group)が50%、ホアタンナム社(Hoa Thang Nam)が30%、同市人民委員会傘下のホーチミン市住宅管理経営社(Ho Chi Minh City House Trade Management)が20%となっている。
ラベニューとホアタンナムの会長を務めていたのは、レ・ティ・タイン・トゥイ被告(女・41歳)。トゥイ被告とタイ被告は「親しい関係」にあり、トゥイ被告に有益となる決定をタイ被告に出させていたことが確認された。
ラベニューは、ホテルとサービスアパートメント、商業施設を併設した複合施設プロジェクトを実施するとして、同市人民委員会から投資認可を取得。国に計6470億VND(約29億円)を納付した上で、ラベニューが土地使用証明書を取得したが、今も着工に至っていない。
被告5人はいずれも、公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪に問われていた。裁判所は、タイ被告が主な責任を負うと判断し、同被告に禁固8年の判決を言い渡した。
同市環境資源局元局長などほかの元幹部3人も禁固3~5年の判決をそれぞれ言い渡された。トゥイ被告は禁固5年の判決だった。
裁判所はまた、この取引を無効化して土地を回収し、違法に発行された土地使用証明書についても無効化する判決を下した。ラベニューが国に納付した6470億VND(約29億円)について、ホアタンナムの出資金は没収し、KDCとホーチミン市住宅管理経営社の出資金は返還することを決定した。