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ホーチミン市選出の国会議員ファム・フー・クオック氏(男性・52歳)が、外国籍を取得していたことが判明し、大きな話題になっている。
カタールのドーハに本社を置く衛星テレビ局アルジャジーラ(Al Jazeera)はこのほど、金銭を支払ってキプロス国籍を購入したとされる世界各国の人々の名簿「ザ・キプロス・ペーパー(The Cyprus Paper)」を公開した。キプロス国籍の取得費用は250万USD(約2億6500万円)とされる。
この名簿にはクオック氏も含まれている。同氏はベンタイングループ(Benthanh Group)、ホーチミン市国家金融投資社(HFIC)などの国営企業で要職を歴任し、2019年12月から国営タントゥアン工業開発(IPC)の社長を務めている。2016年にホーチミン市選出の国会議員に当選した。
同氏は地元メディアのインタビューに応じ「キプロス国籍は金銭を支払って取得したのではなく、2018年に家族が保証人となって取得したもの」と説明している。これについて国会常務委員会の責任者は、調査を行った上で処分すると明らかにした。
ハノイ市選出のグエン・ティ・グエット・フオン女史も2016年の当選後にマルタ国籍を取得していたことが判明し、国会議員資格を剥奪されている。
なお、ベトナムでは二重国籍は基本的に認められていないが、何らかの不正を働き、逮捕を恐れてベトナム国籍以外に外国籍を取得しておくという政治家や企業経営者がたびたび発見されている。