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東北部地方クアンニン省モンカイ市で6月上旬に摘発された中国人不法入国手配事件の公開裁判で、裁判最終日の4日にベトナム人被告6人に有罪判決が下された。
今回の事件については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第2波がベトナムを直撃している中、公開裁判を開くことで不法入国手配に対する抑止力を高めようとする当局の狙いが読み取れる。
モンカイ市人民裁判所の判決によると、ボーン・アー・スイ被告(男・23歳)とその実弟ボーン・アー・ハイ被告(男・21歳)が主犯格としてそれぞれ6年の禁固刑を科された。残る被告4人(いずれも男・18歳~24歳)は禁固2~5年の判決を言い渡された。被告はいずれもクアンニン省に住むベトナム人だ。
起訴状によると、スイ被告は中国で働いたことがあり、中国人とのコネクションがあった。中国人の仲介者から不法入国手配の依頼を受けたスイ被告兄弟は、ほかの被告の助けを借りて6月9日から10日にかけて中国人6人の不法入国を手配した。手数料は1人につき1300万VND(約6万円)だった。
被告らは中国人を小舟に乗せてベトナムと中国の国境を流れる川を渡り、不法入国を果たしたが、その後にバイクで中国人らを市内の宿泊施設に送り届ける途中で国境警備隊に発見・逮捕された。
ベトナムでは、外国人(主に中国人)の相次ぐ不法入国と約3か月ぶりの新型コロナウイルスの市中感染がほぼ同時に発生したことで、不法入国と市中感染との関連性が懸念されている。こうした中、グエン・スアン・フック首相は2日、関連機関に対し、不法入国・不法滞在、特にそれを手配・支援する行為について全てを刑事事件として立件し処分するよう指導した。