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ハノイ市タイホー区ギータム(Nghi Tam)通りとスアンジエウ(Xuan Dieu)通りの三差路にある全長600m超におよぶ陶器モザイク壁画が、6月初旬に作業員らにより解体された。壁画の解体はニャッタン橋(日越友好橋)に通じるアウコー(Au Co)通りの拡張工事に伴うもの。
モザイク壁画は、「春」や「画家ブイ・スアン・ファイの描く旧市街地」、「ハノイの古今」、「国際労働機関(ILO)」など21の区画でテーマが分かれており、いずれもハノイ市にとって意義深い図案だ。
ハノイ市交通工事建設投資案件管理委員会の責任者によると、モザイク壁画の解体は、アンズオン(An Duong)通りとタインニエン(Thanh Nien)通りのタンロイホテル~ニャッタン橋までの3.7km区間を結ぶ高架橋建設プロジェクトの第2フェーズの施工のために避けられないという。
管理委員会側はモザイク壁画の制作者らに壁画部分の取り外しや再利用がでいない旨を報告済みで、制作者らの希望があれば、案件で建設が予定されている広さと高さのあるコンクリート壁の装飾をサポートするという。
2007年からこのモザイク壁画の制作に携わっている画家のグエン・トゥー・トゥイさんは、壁画はコミュニティと芸術家らが連携して制作したもので、人々の思いが込められており、同市に対して壁画の再現費用のサポートを申請したいとコメントしている。
モザイク壁画は2008年に着工し、全長4000m、面積7000m2。2010年10月10日のタンロン・ハノイ建都1000年記念祭に合わせて芸術家らにより延長され、「世界一長いモザイク壁画」としてギネス記録に認定された歴史もある。
一方の高架橋建設プロジェクトは、ノイバイ国際空港から政治の中心であるバーディン区までの渋滞緩和を目的としており、投資総額は8150億VND(39億円)。2015年に計画が策定され、2018年10月にフェーズ1が開通、2019年12月にフェーズ2が着工した。