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ホーチミン市在住の欧米人の間で人気を集めていた2区タオディエン街区の「ブッダ・バー(Buddha Bar)」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のクラスター発生を起こしたことで経営上の打撃を被った。これに加え、敬虔な仏教徒たちからの猛抗議もあって、店はダブルパンチを受けている。
ブッダ・バーは、客やスタッフなど計8人が新型コロナに感染して市内最大の感染源となった。もともと欧米人の間では有名だったが、クラスター発生以降は全国区で知られる存在となり、店内が仏教をイメージした内装とインテリアで飾られていたことが国民の間で物議を醸すことになった。
特に激怒していたのは敬虔な仏教徒の人々だ。飲酒を愉しんだり、男女が入り乱れて踊るような店に仏像などの装飾品を置いたことについて仏教組織が反発。「御仏の教えを軽んじており、誠に遺憾である」と店側に内装の変更を求めた。
事態を重く見た2区人民委員会はこのほど、同店の立ち入り検査を実施し、オーナーに対して、仏教を連想させる看板や仏像、装飾品などの撤去を命じた。既に店側はこの要求に応じており、店名も「Quan Khong Ten(名無しの店)」に改称するという。