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保健省の20日午前6時の発表によると、ベトナム国内の新型コロナウイルス感染者数は計324人で、前日から変わっていない。海外からの入国者を除く国内での新規感染は34日間続けてゼロ人となっている。
20日午前までに、感染者全体の81.5%にあたる264人が退院済み。残る60人は引き続き隔離・治療中で、うち4人は検査で2回以上陰性と判定されている。新型コロナウイルスによる死者はいまだゼロ人。
国内で重症化している唯一の患者は国内91人目の感染者であるベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の英国人パイロット(男性・43歳)。この男性は3月18日からホーチミン市の熱帯病病院に入院中で、47日間にわたり体外式膜型人工肺(ECMO)治療を受けている。
この男性は免疫系が暴走するサイトカインストーム(サイトカインが過剰に産生され、正常な細胞まで攻撃してしまう免疫反応)を起こし、肺は約10%しか機能していなかったが、18日に行われた2回目のCT検査で20~30%まで肺機能が回復していることがわかった。 さらに、直近10日間に行われた5回の新型コロナウイルス検査の結果はいずれも陰性だった。
現在、この男性の肺移植が検討されており、近くホーチミン市チョーライ病院に転送される予定だという。ドナーが見つかり諸手続きも済めば、同病院で手術が行われる見通しだ。