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米国の経済シンクタンクであるマッキンゼー・グローバル・インスティテュート(McKinsey Global Institute)がこのほど発表したレポートによると、今後数十年でホーチミン市は深刻な水害・洪水リスクに直面するという。
このレポートは、水文シミュレーション、土地使用地図、インフラデータベースなどを分析し、水害・洪水リスクによる同市への影響を評価することにより、当局に対してリスク軽減策の策定を促すことを目的としている。
面積の23%が洪水リスクに晒されている同市では、急速な都市化に伴うインフラ整備による地盤沈下に加え、海面水位の上昇の可能性も高まっているため、洪水リスクの深刻化が懸念されている。レポートでは、2050年までに同市の洪水リスクは現在の5~10倍に拡大すると予測されている。
都市鉄道(メトロ)、廃水下水処理システム、空港など多額の投資を必要とするインフラ施設は、洪水による甚大な被害を受ける見通し。海面水位が21世紀末までに180cm上昇することを想定した最悪のシナリオでは、同市の3分の2が洪水により水没し、メトロは駅の60%が使用不可能となる。