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ベトナム現地紙でこのほど、ホーチミン市1区レロイ(Le Loi)通り28番地に店舗を構えて半世紀にわたってサイゴンっ子に親しまれてきた老舗アイスクリーム店「ケム・バクダン(Kem Bach Dang)」が3月末に閉店したと報じられた。空いた店舗には、近代的なフィットネスクラブ「Citygym」が入居するという。
「ケム・バクダン」は、サイゴンっ子なら一度は行ったことがあるであろうアイスクリームの老舗だ。かつては「バクダンのアイスを食べたことがないなら、サイゴンに来たとは言えない」という決まり文句があったほど。
サイゴンっ子にとって、バクダンのアイスは「ソウルフード」ならぬ「ソウルスイーツ」。甘くてクリーミーな味わい、トッピングの新鮮な果物と香ばしいピーナッツとアーモンド…サイゴンっ子なら、この話だけで3時間は持つといわれる。
サイゴン中心部レロイ通りとパスツール(Pasteur)通りの交差点に位置する「ケム・バクダン」は1970年代から家族連れや若者らの憩いの場として親しまれてきた。ここでアイスクリームを買って道路脇に腰を下ろして食べるというのが、サイゴン流の粋なアイスの食べ方だった。
そんな老舗の「ケム・バクダン」もついに半世紀の歴史に幕を下ろすことになった――との報道が出たものの、「ケム・バクダン」はフェイスブック(Facebook)ページで、向かいのレロイ通り26番地に近く移転すると発表している。
最終更新:2020年5月2日 21:30 JST
※ベトナム現地紙のトークオック(To Quoc)紙やザンチー(Dan Tri)紙などが「ケム・バクダン」の閉店を報じましたが、5月2日時点で各紙は記事を削除しており、また「ケム・バクダン」のフェイスブックページに移転の情報が掲載されたため、記事を修正いたしました。