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商工省と農業農村開発省はこのほど、2020年のテト(旧正月)(旧暦1月1日=新暦2020年1月25日)期までの豚肉の需給見通しについて協議し、供給量が20万t不足するとの予想を示した。ブオン・ディン・フエ副首相は18日、両省に対し、養豚再建計画と具体的な国別豚肉輸入量を提案するよう指示した。現在ベトナムは24か国から豚肉を輸入している。
豚肉の価格は6月からじわじわと値上がりし始め、10月末から現在にかけての価格は9月に比べ25~30%もの急騰となっている。原因はアフリカ豚コレラ(ASF)の感染拡大によるもので、2019年初めから全国に感染が拡大し殺処分する豚の頭数が増え、市場への影響が大きくなった。また、ASFの感染拡大で、養豚にかかる費用が増大している。
東南部地方ドンナイ省畜産協会は、テト期にかけての豚肉の供給不足量は、農業農村開発省の予想より増える恐れがあると指摘する。小規模養豚農家の再建が進んでいない上に、企業の近代的で大規模な養豚場でもASF感染が発生したためだ。
商工省と農業農村開発省は、豚肉価格の安定策として、加工豚肉製品の生産企業に対する輸入冷凍豚肉の利用促進や、消費者に対する豚肉以外の肉や冷凍豚肉の利用を勧める宣伝強化などを実施している。