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ハノイ市カウザイ区(quan Cau Giay)当局はこのほど、ディエンビエンフー(Dien Bien Phu)通り~フンフン(Phung Hung)通りの区間に敷かれた線路脇で営業していたカフェ68店舗に対して計1億5300万VND(約71万円)の罰金を科すと共に、線路沿いの民家の住人らに対し鉄道制限区域を占有しないことを書面で約束させた。
現行規定では、線路から左右5m以内は鉄道制限区域とされており、ここでの営業活動は一切禁止されている。上記の区間ではレール幅1mの線路が住宅街を通っているが、100年以上前に整備されて以来、現在も柵がなく線路から住宅までの距離も1m程と非常に近い。
この区間で最初にカフェがオープンしたのは約1年前のこと。コーヒーを飲みながら列車が走る光景を眺めることができるとして観光客の間で人気を集め、立ち入りが禁止される前までは昼夜問わず観光客で賑わっていた。カフェ店主が線路脇にテーブルなどを配置して規定に著しく違反するだけでなく、観光客が写真や動画撮影のために線路内に立ち入ることも多々あり、安全確保の観点からも大きな問題となっていた。
一部の旅行会社関係者や鉄道ファンからは「ハノイ名物がまた一つ消える」、「観光促進に大きく貢献した」など残念がる意見も出ているが、ハノイ市当局は観光客にとっても鉄道側にとっても非常に危険であるとの強い態度を示し、10日からこの違法カフェ街の一掃を開始。市はパトロール隊を配置したり、英語とベトナム語の標識を立てたりして対策に取り組んでいる。