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地場系医薬品ディーラーのVNファーマ(VN Pharma)が書類を偽造してがん特効薬の偽造品を輸入した事件で、ホーチミン市人民裁判所は1日、偽造医薬品販売の罪に問われていた被告12人に有罪判決を下した。
H&C国際海事貿易(H&C International Trading Shipping)元社長のボー・マイン・クオン被告(男・41歳)とVNファーマ元会長 兼 社長のグエン・ミン・フン被告(男・41歳)の主犯格2人はそれぞれ禁錮20年と禁固17年、また共犯の10人は執行猶予付き禁固3年~禁固12年の判決を言い渡された。
この事件は、VNファーマがフン被告の指導のもと、クオン被告を介してがん特効薬の輸入に必要な書類を偽造して保健省傘下の医薬品管理局から輸入許可証を取得して輸入し、国内の病院に納品したというもの。
問題の偽造がん特効薬は、インドの工場で製造され、シンガポールを経由してベトナムに輸入された後、カナダの会社とされるペーパーカンパニー「Helix Canada」の製品に見せかけて納品されていたことが確認された。成分検査でも低品質だったことが分かっている。
インドで製造されたがん特効薬をカナダ産の商品に見せかけた理由は、価格を高く設定するためだった。裁判所は保健省に対して、医薬品輸入の監視・検査を見直し、原産地偽装などによる価格つり上げの対策に取り組むよう要請した。
同事件に係る裁判の経緯について、ホーチミン市人民裁判所は2017年8月、密輸罪に問われていたフン被告とクオン被告の2人にそれぞれ禁錮12年の判決を下した。密輸罪および書類偽造罪に問われていた共犯らも最大で禁錮5年の判決を言い渡された。
しかし、この判決について、同市上級検察院は量刑に影響する罪名の確定や捜査の不徹底などの点を指摘し、「不当」として一審判決に抗議した。同市上級人民裁判所は検察側の主張を支持して一審判決を取り消し、再捜査を求めていた。