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ベトナム国内で、危険性の高い類鼻疽(るいびそ、グラム陰性桿菌である類鼻疽菌感染を原因とする人獣共通感染症)が流行している。
ハノイ市バックマイ病院熱帯病センターでは、年初からこれまでに20人の患者を受け入れている。同センターが受け入れた患者数は8月だけで12人に達し、このうち4人が重症で死亡した。患者は北部や北中部地方に住む人々が殆どだ。
このほか、北中部地方ゲアン省小児産婦人科病院は患者3人を、同ハティン省総合病院は患者1人を受け入れたという。
感染経路には、類鼻疽菌に汚染された土壌や水に直接接触したことによる皮膚損傷部からの感染、汚染水の経口感染などがある。感染すると、全身の諸臓器に膿瘍を形成し、敗血症性ショックをきたすことが多い。症状が曖昧であるため、適切な検査が行われなければ、誤診されてしまう可能性が高いという。
専門家は類鼻疽菌に感染しないよう、農業従事者をはじめとする人々に対して作業の際に防護具を使用するよう対策を呼び掛けている。
なお、類鼻疽はワクチンがないが、国内の26省・市の38病院では類鼻疽菌を発見できる検査を可能としている。