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東南部地方ビンフオック省で17日、タクシー運転手が車中で産気づいた妊婦の運搬を拒み、道端に降ろして走り去るという事件が起きた。妊婦は路上で男児を出産したが、男児はまもなく死亡した。
妊娠7か月余りのYさん(33歳)は17日午前5時ごろに急な腹痛を催し、家族がタクシーを呼んで病院に向かった。10kmほど離れた村の医療施設に着いたが、設備が不十分なため、ドンソアイ市の病院に向かった。しかし5kmほど走ったところでYさんが産気づいた。運転手はYさんと付き添いの家族を車から追い出して走り去り、1時間ほどして通りかかった別の車に病院に運んでもらったという。病院で男児の死亡が確認され、Yさんは入院して治療を受けている。
この事件について、ハノイ市弁護士会所属のチャン・トゥー・ナム弁護士は、2015年刑法第132条で規定する生命が危険な状況にいる人に対する救助拒否の疑いで、運転手を起訴できるとの見方を示した。
一方、ホーチミン市法律大学刑法学科の教員ディン・バン・ドアン氏は、運転手の行為には一切同意できないとした上で、刑事責任を問うには不十分との考えだ。刑法第132条の罪に該当する要件は母親の死亡だが、Yさんは生存している。また、男児が生まれたのは車からYさんを降ろした後であり、車から降ろした事が男児の死亡の直接の原因とは言えないという。ホーチミン市弁護士会のグエン・キエウ・フン弁護士も同様の見方を示し、「法律の穴」だと指摘した。