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7月にマレーシアで開催された寒天を使った3Dアートの技術を競う「ケーキ・チャレンジ・マレーシア(Cake challenge Malaysia)2019」で、南中部高原地方ラムドン省出身のグエン・ティ・ホン・ロイさん(女性・42歳)が、出場者20人の中で最優秀賞を受賞した。
課題に出された「花」というテーマで、ロイさんは制限時間の3時間に医療注射器1本を使って透明な寒天の中に着色した溶液を注入し、色鮮やかで繊細なアジサイの花を描いた。
巧みな技で最優秀賞に輝いたロイさんが寒天の3Dアートと出会ったのは4年前のこと。「どうしたら寒天の中にこんなに美しい花が描けるのだろう」という好奇心に駆られた。そこから、よく参拝に行くお寺のお供物として寒天に蓮の花を描いてみたいと、ベトナムの寒天3Dアート界の先駆者で「魔女」として知られるチャン・フオン・ガーさんに師事することにした。そして、練習していくうちに寒天アートに魅了されていったという。
アジサイは感謝を表す花であり、ロイさんが通うお寺にもたくさん植栽されていることから、作品のテーマに選んだ。アジサイは花の細かいガクが幾重に重なる形状であることから高度な技術を要し、難易度が高い。大会に向けてロイさんは師匠であるガーさんの指導を受けながら繰り返し練習し、納得のいく作品に仕上がったのはマレーシアに発つ前日だった。
ロイさんは小さな文房具屋を営んでいるが、寒天3Dアートの教室に通うようになると、家族が代わりに店番をしたり家事を手伝ったりと家族一丸となってロイさんをサポートしてきた。マレーシアではチームメイトらが荷物を持ってくれたり、道具を洗ってくれたりしながら鼓舞してくれ、全力で作品制作に打ち込むことができたとロイさんは感謝を述べた。