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フーミーフン新都市も含む「南サイゴン(Nam Saigon)」と呼ばれるホーチミン市7区、ニャーべー郡、ビンチャイン郡の一帯の住民は雨季に入って以降、例年のごとく、悪臭に耐えながらの生活を余儀なくされている。
特に、南または南西向きに建設された住宅は悪臭が酷いという。7区フーミー街区にあるマンション「ラ・カサ(La Casa)」に住むLさんは、「エアコンが嫌いだけど、この悪臭のせいで常に窓を閉め切ってエアコンをつけなければならない」と悩みを語る。
タンフォン街区のマンション「グランド・ビュー(Grand View)」に住むAさんは、「まるで肥溜めの中にいるようだ。このような状況が続けば、引っ越しも考えなければならない」と苦情を述べた。
悪臭が南サイゴンを襲い始めたのは2016年からのこと。毎年雨季になると悪臭が漂い、5~6か月の長きにわたって毎日のように南サイゴンの住民を悩ませている。午前5時~6時、午後4時~7時、午前0時~1時の時間帯は特に悪臭が強いという。
悪臭の原因は、ビンチャイン郡にある同市最大規模のごみ処理場である「ダーフオックごみ処理場」の存在だ。ベトナム廃棄物処理有限会社(VWS)は、同ごみ処理場で1日当たり約5600tものごみを埋め立てている。これは市内で1日に出るごみ全体の66%に相当し、既にごみが小山のように積み重なっている。
悪臭に苦しむ住民らは、同市人民委員会および同市資源環境局に対策を要請しており、当局はVWSに対しての指導を約束しているが、現時点で一向に状況の改善が見られない。