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ベトナム投資開発銀行[BID](BIDV)における違反事件で2018年12月に逮捕された同行の元会長チャン・バック・ハー容疑者(男・63歳)が、18日午前6時半ごろに死亡した状態でハノイ市ソンタイ郡にある軍の第105病院に搬送された。
同病院によると、病院に搬送される前に死亡していたため、科捜研が鑑定を行って死因を究明する。ハー容疑者の遺体は同病院の安置所で保管されているという。
同容疑者は銀行活動に関する規定および銀行業務に関連するその他の活動に関する規定に違反した容疑で捜査を受けており、死亡する前までハノイ市バービー郡にある軍のT771拘置所で拘留されていた。
この事件は、BIDVが元会長であるハー容疑者の指導のもと、ベトナム建設銀行(Vietnam Construction Bank=VNCB)の元会長ファム・コン・ザイン被告(男・54歳)のペーパーカンパニーに対して4兆7000億VND(約217億円)の不正融資を行い、BIDVに被害をもたらしたというもの。
ハー容疑者はVNCBにおける違反事件の関係者として召喚されたにもかかわらず、2018年年初に「治療のため」としてベトナムを出国。その後、帰国しないまま共産党中央検査委員会の決定により党除名処分を受け、何らかの方法により2018年12月に逮捕された。
同容疑者の実子でありアンフーグループ(An Phu Group)の会長を務めるチャン・ズイ・トゥン容疑者(男・34歳)も、同行における別の違反事件に関与し、資産を横領した容疑で今年3月に逮捕されて捜査を受けている。
なお、BIDVは国営系商業銀行で、2019年7月末現在、国の保有率が95%となっている。