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ハノイ市人民検察院は10日、地場系大手マンション・ホテル開発業者ムオンタイングループ(Muong Thanh Group)のレ・タイン・タン会長(男・70歳)を起訴したことを明らかにした。
同容疑者は、顧客に対する詐欺の疑いで刑事法第198条に触れたとされ、捜査を受けるが逮捕はされていないという。
ムオンタイングループは、ベトナム全国で数多くのマンションを開発し、ホテル約60か所を保有・運営している。
ムオンタイングループと同社の子会社がハノイ市で開発した不動産案件9件に関する同市調査機関の調査結果では、いずれも投資法、土地法、住宅法、不動産経営法、税務管理法に関して著しい違反があったと結論付けられている。
同社の違反として、◇建物の高さ制限を超える、◇延べ床面積を増やす、◇オフィス・商業目的の面積を住宅目的に変更する、◇住宅戸数を増やす、などが挙げられる。中でも、ハノイ市のマンション「VP6リンダム(VP6 Linh Dam)」では、認可された戸数が138戸だったにもかかわらず、実際にはその6.1倍にあたる840戸を建設していた。
これにより、ハノイ市の美観が損なわれるとともに、同社の開発したマンションの周辺では激しい交通渋滞が発生している。
また、各棟間に最低限の距離を確保していないことや、消防安全基準を満たしていないことなど、建設基準に関する規定の違反も指摘されている。こうした中、違反の数が多く、しかも長期間にわたって続いてきたため、権力者から同社が何らかの保護を受けていたのではないかとの疑問が浮上している。