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ホーチミン市とメコンデルタ地方では、長年にわたる地下水の過剰採取により、多くの場所で地盤沈下が進行している。資源環境省水源管理局が18日に開かれたシンポジウムで明らかにした。
同局は2014年から2017年にかけてホーチミン市とメコンデルタ地方の339か所で地盤の観測を行った。観測の結果、2005年と比べて地盤沈下が確認されたのは、全体の90%に当たる306か所に上った。
中でもホーチミン市ビンタン区アンラック街区では81.4cm、メコンデルタ地方バクリエウ省バクリエウ町では62.2cmの地盤沈下が確認された。
地盤沈下が急速に進んでいることが懸念されており、アンラック街区では年に6.8cm、メコンデルタ地方ドンタップ省ラップボー郡では年に5.7cmのペースで地盤が沈下している。
観測地点全体を見ると、10cm以上の地盤沈下が確認された地域の総面積は3400km2に及び、ホーチミン市、カントー市、ビンロン省、ハウザン省、ソクチャン省、ドンタップ省、アンザン省、バクリエウ省、カマウ省の7省・市が影響を受けている。
地盤沈下の原因は急速な都市化と地下水の過剰採取と指摘されている。現在、ホーチミン市とメコンデルタ地方には、生産用の井戸9650本と家庭用の井戸99万本があり、1日当たりそれぞれ200万m3、84万m3の水が汲み上げられている。