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ホーチミン市がん腫瘍病院は14日、ビッグデータを活用した人工知能(AI)によるがん診断支援システムの試行を完了し、その結果を発表した。
それによると、乳がん患者103人と大腸がん患者126人の診療において、米IBM社が開発したがん診療支援システム「IBM Watson for Oncology」を使用した。
「IBM Watson for Oncology」が提案した治療法は、同病院の治療法と80.3%(◇乳がん:71.0%、◇大腸がん:88.1%)一致した結果が出ている。同病院はこれを踏まえ、同システムの購入と正式導入を計画している。
この「IBM Watson for Oncology」は、機械学習によって医療記録からデータを抽出し、がんの治療選択肢を提案するコンピューターシステムで、米国や中国、インド、韓国、タイなどで導入されている。
ベトナムでは同病院のほか、ハノイ市のK病院、東北部地方フート省総合病院も保健省の承認のもと、2018年から同システムを試験導入している。
K病院では、3か月にわたってがん患者200人以上(主に乳がん患者と肺がん患者)を対象に試行した結果、同システムが提案した治療法は同病院の治療法と90%以上一致した。
同システムの導入は診療の迅速化だけでなく、データの継続的な更新による治療法の改善、誤診の防止にもつながるものと大きな期待が寄せられている。