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保健省はこのほど、覚醒剤依存症患者向けの治療計画を明らかにした。「ダー」と呼ばれる覚醒剤の使用者が引き起こす事件が連続して発生していることを受けた措置で、こうした計画はベトナムでは初めてとなる。
通常の麻薬依存症の治療には利用できる薬があるが、覚醒剤の場合はそうした薬はなく、患者への心理的・精神的な支援が主となるため、治療の効果は患者側の努力に左右されることになるという。また心理的治療においては、医師と患者の家族が重要な役割を担う。
治療計画を作成した専門家グループによると、覚醒剤使用者の48~58%にうつや不安などの症状があり、広場恐怖や幻聴・幻覚などの症状がある人もかなり多い。自殺願望のある人の割合は、覚醒剤や麻薬の依存症患者は2~11%に上るという。
2016~2019年にかけてハノイ市・ホーチミン市・紅河デルタ地方ハイフォン市の3つの市で実施された青少年を対象とした覚醒剤使用に関する調査によると、覚醒剤を最初に使用した平均年齢は16~18歳だった。専門家らは、一時の楽しみや好奇心、友人らからの同調圧力などから、たとえ1回といえども覚醒剤に手を出さないよう呼び掛けている。