(C) cafef, 左:ソン容疑者、右:トゥアン容疑者 |
情報通信省傘下で携帯通信大手のモビフォン(MobiFone)が、デジタルテレビ放送サービスを提供する地場オーディオ・ビジュアル・グローバル(Audio Visual Global=AVG)株95%を購入し多額の公的資産損失をもたらした汚職事件で、公安省捜査警察機関は23日、元情報通信相2人を逮捕した。
逮捕されたのは元情報通信相(2011年~2016年任期)のグエン・バック・ソン容疑者(男・66歳)と前情報通信相(2016年~2018年任期)のチュオン・ミン・トゥアン容疑者(男・59歳)の2人。2人は公的資金の管理・使用に関する規定に違反し甚大な損害を引き起こした容疑で逮捕された。
同事件は、AVGが企業価値評価で大幅に水増しされ、モビフォンが同社株95%を実質的な価値を大きく上回る価格で購入したというもの。
事件発生時に情報通信相を務めていたソン容疑者は、規定に違反した複数の文書に署名したほか、民主主義的中央集権主義(民主集中制)に違反し、管理・監視・検査を怠り責任を果たさなかったとされる。トゥアン容疑者は当時、情報通信次官を務めていた。
ソン容疑者は既に情報通信相の資格を抹消されており、トゥアン容疑者も解任されている。さらに、同事件に関与した元政府官房次官や元計画投資相など複数の高官も処分を受けている。