(C) vnexpress |
情報通信省傘下で携帯通信大手のモビフォン(MobiFone)が、デジタルテレビ放送サービスを提供する地場オーディオ・ビジュアル・グローバル(Audio Visual Global=AVG)株95%を購入し、多額の公的資産損失をもたらした汚職事件で、公安省は14日、モビフォンの元役員らを逮捕した。
逮捕されたのは、モビフォン元社長のカオ・ズイ・ハイ容疑者(男・57歳)と同社副社長のファム・ティ・フオン・アイン容疑者(女・43歳)の2人。この2人はいずれも「公的資金の管理・運用に関する規定に違反し甚大な損害をもたらした容疑」で捜査を受けている。
同事件に関与した同社元会長 兼 社長のレ・ナム・チャー容疑者(男・57歳)と情報通信省企業管理部元部長のファム・ディン・チョン容疑者(男・48歳)の2人もこれに先立つ7月に逮捕され、チュオン・ミン・トゥアン情報通信相も10月に国会により解任された。
同事件は、AVGが企業価値評価で大幅に水増しされ、モビフォンが同社株95%を実質的な価値を大きく上回る8兆8898億VND(約440億円)で購入したというもの。モビフォンは売却側に取引額の95%を支払った。AVGの財務状況は極めて脆弱だったが、モビフォンは情報通信省から承認を得た上で、AVGの買収を決定した。
グエン・フー・チョン共産党書記長が非常に深刻な汚職事件として買収の取り下げを指導したことを受けて、モビフォンにAVG株を売却した者はこれまでにモビフォンから受け取った資金の全てを払い戻している。