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ホーチミン市文化スポーツ局は6日、展示会の許可申請書に虚偽があったとして、ホーチミン市で開催されていた「人体の不思議展(英語:Mystery of Human Body、ベトナム語:Su bi an dac biet cua co the nguoi)」の中止を決定した。同展は7日から中止されている。
同展は、ホーチミン市1区の青年文化会館(Nha van hoa Thanh Nien、4 Pham Ngoc Thach St., Dist.1, Ho Chi Minh City)で6月21日から年末までの会期の予定で開催されていたもの。人間の遺体の実物に樹脂加工を施したものや様々なポーズをとらせたものなど131点が展示されていた。
同市文化スポーツ局によると、同局は2017年10月26日付けでカイティエン・ビッグバン・貿易サービス社の支社に対して合成樹脂製の人体模型を展示するという内容で同展の開催を許可した。この段階では、会期は2017年11月1日から2018年9月1日までとなっていた。
しかし、開幕後に「本物の遺体なら非人道的だ」と批判する声があがり、ベトナムの伝統文化に反していること、遺体の入手経路が不明なことなどから同市文化スポーツ局が立ち入り検査を実施し、会期も申請時と異なることが指摘された。
また、展示物はドイツのグンター・フォン・ハーゲンス(Gunther Von Hagens)博士によって開発された「プラスティネーション(Plastination)」技術を使って実物の遺体に含まれる水分と脂肪分を合成樹脂に置き換えて保存できるようにしたもので、「展示物は合成樹脂製」との許可申請書に虚偽があったことがわかった。
これを受けて同市文化スポーツ局は、文化スポーツ観光省と同省傘下美術写真・展覧会局、保健省、ホーチミン市人民委員会に報告・意見聴取を行うため、同社に対して開催計画および韓国から持ち込んだ展示物である遺体の法的書類や入手経路、履歴、具体的な素材に関する書類のほか、ベトナム当局が発行した各文書を提出するよう求めた。
なお、この展覧会は、人体の生物学的な活動と構造に関する医学的知識を提供し、健康な体と不健康な体の視覚的な比較を通じた健康な体づくりに対する意識の向上、またタバコやアルコールに起因する病気に対する認識の向上に貢献することを目的としていた。