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2017年5月に西北部地方ホアビン省総合病院で人工透析治療を受けていた慢性腎不全患者18人がアナフィラキシーショックと見られる症状を起こして9人が死亡した事件で、同省ホアビン市人民検察院は23日、被告3人に禁錮5~6年を求刑した。
同病院の人工透析装置のメンテナンスを行い、過失致死傷罪に問われていたチャムアイン水処理会社の社長ブイ・マイン・クオック被告(32歳・男)は禁錮5~6年、責任を果たさず甚大な被害をもたらしたとして罪に問われていた同病院の医療物資・医療機器部の幹部チャン・バン・ソン被告(28歳・男)は禁錮4~5年をそれぞれ求刑された。
検察側は、同病院人工透析科の医師ホアン・コン・ルオン被告が人工透析に使った水を検査せずに治療を行い、責任を果たさず甚大な被害をもたらしたとして、同被告に執行猶予付き禁錮30~36か月・保護観察5年を求刑した。
犠牲になった患者らの死因は、メンテナンスに使った化学薬品が医療機械設備に残留していたことによるものと結論付けられている。
医療分野の多くの専門家は、医療機器を管理する責任を負うのは医療物資・医療機器部だとしてルオン被告の立場を支持し、遺族らも無罪と主張している。
事件発生後に退職した同病院の院長は海外に渡航し、要求に応じず裁判所に出廷しなかったことや、病院の関係者が事件発生後に病院の業務分担資料にルオン被告を「人工透析科の最高責任者に指定」という旨の文を記入したことなどが明らかになり、国内メディアは無罪の人に濡れ衣を着させる事件として大々的に報じている。