(C) 第108軍隊中央病院, Thanh Nien 写真の拡大. |
ハノイ市の第108軍隊中央病院は16日、2月26日に国内で初めて脳死患者から肺疾患のある男性患者への胚移植に成功したことを明らかにした。移植を受けたのは紅河デルタ地方ナムディン省在住のチャン・ゴック・ハインさん(52歳)で、移植された肺は40歳の脳死患者から提供された。
ハインさんは慢性閉塞性肺疾患による重度の呼吸不全と診断され危篤の状態だったという。肺の移植はハインさんが生存するために残された唯一の手段だったと同時に、医師らにとっても大きな挑戦だった。手術にあたり同病院は総力を挙げて準備に取り組み、臓器移植や麻酔を専門とするフランスとベルギーの医師3人のサポートを受けながら行われた。
今回の手術は脳死患者から短時間で肺、心臓、腎臓(2つ)、角膜(2枚)を摘出し、肺をハインさんに、その他の臓器をほかの患者へ同時に移植するという極めて難しいものだったが、摘出された臓器が6人の患者を救う結果となった。
2月には脳腫瘍で亡くなった7歳の少女の2枚の角膜が73歳の女性患者と42歳の男性患者へ移植されたことが話題となった。