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従来型タクシー大手のビナサンタクシー[VNS]が不正競争を行ったとして配車アプリを展開するグラブタクシーベトナム(GrabTaxi Vietnam)を訴えた事件の裁判が6日に始まった。
商業法および商業法施行細則政令37号/2006/ND-CPでは、商品やサービスの販売促進策を実施することが認められているが、その販売促進期間は合わせて90日間に限定されている。
VNSは、グラブタクシーベトナムが配車アプリの提供だけでなく運転手の募集や運転手および乗客向け保険料の支払い、配車、運賃設定、乗客からの料金受取を直接的に行うなどしており、これが輸送会社の事業にあたると主張している。
また、事業展開にあたり、販売促進期間に関する規定に違反し、市場の健全な競争を阻害するほど不当に安い価格でサービスを提供しているとしている。
これらを踏まえて、VNSはグラブタクシーベトナムに対して2016~2017年に同社との競争により被った不利益420億VND(約2億0200万円)の賠償を求めている。
これに対しグラブタクシーベトナムは、交通運輸省の配車アプリ導入に関する試験事業に基づいてサービスを展開しており、同社が事業の規定を遵守しているか判断する権限は交通運輸省にあるほか、不利益の算出根拠もないとしてVNSの主張を否定している。
裁判所は7日、「証拠不十分」として証拠収集のために同裁判を一時停止とした。裁判の再開時期はまだ明らかにされていない。