(C) Quang Phuong, Tuoi Tre 写真の拡大. |
10月14日から10月19日にかけてアラブ首長国連邦のアブダビで開催される第44回国際技能競技大会(WorldSkills Competition)に、ベトナムから13人の選手が出場する。ベトナム代表が大会に出場するのは今回が5回目。
大会では、世界58か国・地域の代表選手1258人が51種目で技能を競い、ベトナム代表は12種目に出場する。ベトナム代表の出場種目は、◇メカトロニクス、◇情報ネットワーク施工、◇電子機器組立、◇調理、◇配管、◇レンガ積み、◇電工、◇自動車工、◇CNCフライス盤、◇産業機械組立て、◇機械製図CAD、◇ビジネス業務用ITソフトウェア・ソリューションズ。
その中で、メカトロニクスの種目に出場するのが、ゾアン・ミン・ティエンさん(21歳・メコンデルタ地方バクリエウ省出身)とグエン・トゥアン・ハイさん(23歳・東南部地方タイニン省出身)の2人だ。
ティエンさんは工員をする両親の2人兄弟の次男として生まれた。経済的に困窮した生活のため兄は高校を中退して仕事に就いたが、ティエンさんは高校を卒業することができた。ホーチミン市内の短期大学に合格したが、生活のために進学を断念しあらゆる仕事を経験したという。
ティエンさんはいかに早く学歴と技術を身につけ就職できるかを考え抜いた末、メカトロニクスを学ぶことを決意。入学するとすぐに自分に向いた分野だと確信し、先輩たちが安定した職に就いていることも目の当たりにしたことから、優秀な成績を収めようと勉学に励んだ。そして今回、国際技能競技大会への出場者が募集されるとすぐに申し込んだという。
一方、ハイさんは2012年に郵便通信大学研究所の電子通信学に入学し、2年間学んだ後にもっと自分に向いた専門を学ぼうと退学。別の大学に入学し直すか職業訓練校へ行くかの選択を迫られたハイさんは、メカトロニクスを学ぶことにした。
「大学だと4年間を費やしても仕事に就けるかどうか分かりません。でも技術を学べば2年で卒業でき、手に職をつけて自活することができますから」とハイさん。メカトロニクスを学び始めるとすぐに虜になり、ティエンさんと同様に真っ先に国際技能競技大会の出場枠へ申し込んだ。
2人はこの5か月間、在籍するホーチミン市フンブオン工業技術中級学校の実習室で、大会に向けて自分たちの機械装置の調整を行っている。