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ハノイ市のザップバットバスタミナールやミーディンバスタミナールでは、バイクタクシー配車・予約アプリ各社の制服を着た運転手で埋め尽くされている。しかし、彼らがみんな本物のバイタク配車アプリの運転手かというと、そうでもないようだ。
顧客獲得競争が激化する中で、最近では「グラブバイク(GrabBike)」や「UberMOTO(ウーバーモト)」の制服を着て登録ドライバーを装い客をとる流しのバイクタクシーの運転手が増えている。
ミーディンバスタミナールに待機することが多いというあるグラブバイク登録ドライバーによると、同ターミナルでグラブバイクの制服を着たドライバーの40~50%が偽グラブバイクだそう。
ある流しのバイクタクシーのドライバーによると、一部では既に営業を停止しているグラブバイク登録ドライバーと流しのドライバーとの間で、制服1着10万VND(約490円)、ヘルメット1個6万~8万VND(約294~392円)で取引されているという。
また、制服を買い取っている流しのドライバーの多くはITや煩雑な手続きに不慣れな中高年層で、バスターミナルなど客が多い場所でのみ客をとっている人がほとんどだ。
敬遠されがちな流しのバイクタクシーも制服を着ていることで客に安心感を与え、さらにアプリ各社と違い値段交渉が可能だ。長年バイクタクシーのドライバーをしてきた人も、熾烈な競争の中で生き残りをかけて「変装」しているという訳だ。
続々と増えているバイクタクシー配車・予約アプリ各社の偽ドライバーだが、利用者層の違いにより正規登録ドライバーの営業には影響していないという。正規登録されたバイクタクシーを利用したい客は初めからアプリを介して手配するからだ。
一方で、地方からバスでハノイ市へ到着したばかりの人やアプリに不案内な人、急いでいる人、値段交渉をしたい人は、あえて待機している流しのドライバーを選び、制服を着ていようとも「本物」かどうかはあまり重要ではないようだ。