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ホーチミン市7区タンフン街区チャンスアンソアン通りの空き地では、毎日15時頃になると美容師や美容専門学校の学生など9人からなるクラブ「スタイリスト・フォー・メン(Stylist 4 men)」のメンバーが机や椅子を並べ、無料カットサービスの準備を始める。
クラブのメンバーたちはカットの練習と地域の人々へのサービスを兼ねて、無料カットサービスができる場所を探していたところ同通りの空き地を見つけ、同街区の青年連合会に掛け合い許可を得た。
サービスは日を追うごとに評判となり、現在ではオープンから客が列をなすほど。サービス時間は夕刻から夜19時までのため仕事帰りの労働者が客のメイン層だが、親に連れられて来る夏休みの子供たちも多い。
スタッフによると、当初は電源の問題や急な天候の変化で苦労も多かったが、オープン初日に30人だった客が現在では多い時には60人に上るという。待ち時間も客は楽しく会話をしながら自分の番を待つ。スタッフの1人は「担当した僕のことを覚えてまた散髪に来てくれるほどうれしいことはありません」とやりがいを語る。
息子の散髪に訪れた男性も「ここで2回息子の散髪をしてもらいました。スタッフの子たちはとても真面目だから、遠くからわざわざ来る客だっているんですよ。無料ではあるけど、ケーブルで電気を引いているし、少しでも電気代の足しにでもなればと客はみんな少額を寄付しています」とサービスの評判は上々だ。
クラブの意義ある活動を目にした同街区の青年連合会は、クラブと連携して障害を持った人々への訪問無料カットサービスも実施し、今後も活動の場を広げていく計画だ。