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トスアンドゥオン薬局のフン・トゥアン・ザン博士が所有するベトナム原産の薬用人参「ゴックリン」が5月7日、世界最大のゴックリンとしてギネス世界記録に登録された。登録されたゴックリンは156年根で長さ80cm、幅35cm、重さ2.25kg。
ゴックリンは、南中部高原地方コントゥム省と南中部沿岸地方クアンナム省に自生するベトナム薬用人参で、1973年に薬剤師のダオ・キム・ロンさんがゴックリン原生林で発見したことから、ゴックリンと命名された。
ザン博士は今回のギネス世界記録への登録について、「ゴックリンの大きさの記録というよりもベトナムの希少な生薬が世界に紹介されたことがとても光栄です」とコメントした。
薬用人参は一般に、コレステロールの除去や過酸化作用がある配糖体の一種サポニンの含有量が高いことで知られる。
サポニンは数十種類あるが、朝鮮人参や西洋人参、日本人参など各国の薬用人参に含まれるサポニンが約26種類であるのに対して、ゴックリンに含まれるサポニンの種類は52種類。さらに、ゴックリンは17種類のアミノ酸、20種類のミネラル、0.1%の油分を含む。
医薬品が不足した戦時中には、多くの兵士がゴックリンにより命を助けられたとも言われている。しかし近年では過度な採取により絶滅が危惧されるようになり、1997年からは地方自治体がゴックリンの保存に取り組んでいる。