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2017年度第1回目の労働安全衛生月間の会議が24日に開催された。同会議で労働傷病兵社会省が発表した報告によると、2016年に全国で発生した労働災害は前年比▲0.42%減の7981件、被災者数は同+0.27%増の8251人、このうち死者数は同+6.75%増の862人、重傷者数は同+8.86%増の1952人、女性負傷者数は2371人だった。
死亡事故を伴う労働災害の発生件数が多い10省・市は、◇ホーチミン市、◇ハノイ市、◇北中部地方タインホア省、◇東南部地方ビンズオン省、◇東北部地方クアンニン省、◇紅河デルタ地方ハイズオン省、◇東南部地方ドンナイ省、◇南中部沿岸地方クアンナム省、◇紅河デルタ地方タイビン省、◇北中部地方クアンチ省で、同10省・市における死者数は504人と全国の59.2%を占める。
死亡事故を伴う労働災害の発生件数の割合を企業の形態別に見ると、有限責任会社が37.1%を占め最も多い。次いで株式会社が34.2%、国営企業・行政事業体が20.8%、個人企業・個人事業者が3.5%となっている。
死亡事故を伴う労働災害の発生件数が多い産業は建設業、鉱山開発、資材製造、機械製造などで、高所からの転落、感電、物品の落下・横転、機械による挟み込みや巻き込みによる負傷が多く起きている。
また、2016年に発生した労働災害による医薬品代、葬儀代、遺族や負傷者に対する損害賠償金などの費用は1716億3000万VND(約8億4000万円)、財産的損害額は78億VND(約3800万円)、労働者の休職総日数は9万8176日。
労働災害の主な原因は、労働にかかる規則の未整備や労働者に対する安全衛生教育の不足、保護具の不足など、使用者が労働安全衛生対策を講じていないことだとされている。また地方の省・市では事業主による労働災害報告の提出も徹底されておらず、労働災害に対する事業主の意識も問題視されている。