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ハノイ市のテレビ局の女性司会者が、愛用していた濃色の口紅が原因で鉛中毒になり入院治療を受けていることが分かった。
これは同市で開催された中毒予防と救急蘇生に関する学術会議で元バックマイ病院中毒センター長のファム・ズエ博士が明らかにしたもので、口紅による鉛中毒は同博士が知る限り初めての症例だという。
女性は不眠や便秘、物忘れ、歯肉線が黒色に変色するなどの症状が出ており、血液検査の結果、血液中の鉛濃度が32mcg/dLに上り基準値の3倍を超えていた。問診から女性は濃い赤色やオレンジ色の口紅を毎日塗っていたことが分かった。
女性は濃色の口紅を長年にわたり使用していたことから身体の各部位へ鉛が蓄積されているため、治療には相当時間を要するという。
ズエ博士は濃色の口紅をなるべく使わないようにし、使う際には舐めたりせず食事の前にはきれいに拭き取ってから飲食するよう呼び掛けている。
鉛中毒は食品や鵞口瘡(口腔カンジダ症)の治療薬、住環境によるものもあり、子供が鉛中毒になると昏睡、麻痺、挙動不審、倦怠感、神経過敏、気力の喪失など重篤化するリスクが高いという。